市議会議員選挙の課題等検討特別委員会は即刻解散すべし

市議会議員 佐藤 壽三郎


思うに、「議員の報酬並びに定数等の課題の検討を除き、他項目は現職の議員がそもそも特別委員会を立ち上げ、諸課題として検討することに疑義を感じてならない。委員会設置当初から「即刻当委員会を解散すべし」と主張を繰り返して来ました。

民主主義の根幹は議員並びに首長が任期をもって政治に携わることであります。そもそも、市民の代表(議員)になってこの須坂市の市政に関わりを持ちたいとする、本人の意志が第一義ですが、市民の代表になるには、公職選挙法の資格要件をクリアして、市議選に立候補届出をなし、且つ投票の結果、「当選という市民の洗礼」を受けなければ、市民の代表にはなれない厳粛な制度であることを自覚すべきです。

私が議長であったある日、市民のある年老いた女性が議長室に訪ねて来られ「私のお父さんは市議会議員になりたいと毎日言っています。私もお父さんが市議会議員になれたらと思っています。どうしたらお父さんが市議会議員になれるのか、その方法を教えてください。」との陳情?を受けたことがありました。私は丁寧に「選挙管理委員会に相談してみてください」と相談先を教えてあげ、お引き取りを願ったことがありました・・・

市議選挙は立候補届出から投票日まで僅か1週間です。この1週間の選挙運動で当選することなどまずありえません。新たに立候補を予定している者に向けて「出馬がし易い施策」を、現職議員があれこれ企てることなど、おこがましいことであり、提案者が「出馬がし易い施策」イコール即「当選」と捉えているならば、とんでもない誤解です。況や下駄を履かした選挙運動や当選などは、民主主義下の選挙の原則からして、あってはならない行為であります。これこそ現職議員の「衣の袖から鎧が見える」言動であり、かえって市民の不信を買うことゝなりかねません。厳に慎むべき言動であると私は思います。

私はかって、「市議会選挙の立候補届出締切時刻に、定員丁度若しくは、定員に満たない場合は『無投票当選』を許さず、敢えて投票を執行すべし」と発言しました。「投票の結果、最下位の得票者を『法に基づく看做し落選者』とし、強制的に定足数の『欠員』を生じさせ、欠員議席分は、他の国政、県政、市長選挙に合わせて市議補欠選挙を執行して補充することが、民主主義の選挙制度の護持に通じる」と提唱しましたが、賛成してくれる市議はいませんでした。

民主主義を支える選挙は、最も大切な民意(有権者)の負託を得た(選挙による当選者)ものでなければならない原点に立ち返るとき、『投票を経ない無投票当選は看做し当選制度』であり、即刻廃止るべきものと思います。


2022年4月2日