故山岸剛君を偲んで


 親しき友、私の知恵袋であった山岸剛さんが逝ってしまった。享年54歳であられた。

 後援会での会合や後援会を離れての具申策の策定には、積極的に意見を述べ、方策を提言してくれた。亦、会の会合はどんな会合であっても進行役を託していたこともあり、取り仕切ってくれた。

 思えば、中学時代にブラスバンドで、同じ釜の飯を食べたことが、親交のウエイトが大きい。少年時代の邂逅こそが、時を経ての人生の大きな財産であると感じる。

 通夜に臨んで友に語りかけた。「おい!眼を覚ませよ。起きろよ!」と。然れども友黙して語らず、眼を開けること再びなく、香の煙は愈愈に立ちのぼり、菊の香は静かに友の死の確かなるを覚る。万感交々去来し、人の命の儚さを悟り、感情が極まり、涙落つるを肩で堪えん。剛君を失った痛手は大きい。悔やまれる死である。                    
 合掌

 友よさらば 友よさらば いつの日にか 吾も逝かん冥土で再会を期す。
 ご冥福を祈って詠めるは

蓮の葉に 水玉ころげて 儚さや   壽茶
急ぎ逝く 君が寝顔に 声かけん   壽茶
秋雨の 彼方に逝きし 涙かな    壽茶
    お待ちあれ そこもとそこも・・・ 遠ざかり  壽茶
香手向け 数珠に落つる 涙かな   壽茶
さらば友 香が重たし 通夜かな   壽茶


2003/11/10 (月)