令和2年3月9日
須坂市長 三 木 正 夫 様
須坂市議会議員 佐 藤 壽三郎


北相之島団地を千曲川遊水地にするために
集団移住を促進されたい建白書



  昨年10月12日に襲来した、「令和元年東日本台風」(台風第19号)により、北相之島町は、千曲川の越水と、10月12日23:45 千曲川河川事務所(国交省)より、須坂市の下流にある立ヶ花で計画高水高が1 時間ほどで超えるから相之島の機場運転停止の依頼があり。10 月13 日0:05 須坂市内を流れる八木沢川が内水氾濫の危険状態になった。0:45 千曲川河川事務所から機場停止の指示連絡あり。八木沢川樋門を閉鎖したことによる内水氾濫が生じた。更に1:42 須坂市北相之島団地上流で千曲川からの越水があり。北相之島町は浸水にみまわれ、半壊以上の戸建て住宅133件(軒)が被害を受けました。

  13日の1:27 相之島の対岸の長野市の穂保の土手が決壊し氾濫が発生しましたこの度の「令和元年東日本台風」は東日本に甚大な被害をもたらしたものであり、県内では東信、北信地方の各所で被害が発生したことはご承知のとおりであります。

  須坂市が大被害を被った宇原川土石流災害(昭和56年8月23日発生)以降、河川に堆積した土砂が今回の台風第19号の豪雨により、濁流となって千曲川に押し流されました。須坂に限らず、東信から北信までの千曲川に流れ込む支流も悉く増水し土砂が千曲川に流入し、更に中信からの犀川の水量も報道等によって示されているとおりです

  千曲川の災害復興のために、〇長野市の加藤市長、長期的に遊水池の導入などを検討 〇知事「国が千曲川の一元管理を」〇国・県・千曲川流域市町村「緊急治水対策プロジェクト」検討開 〇信濃川水系の水害対策、治水・浸水被害軽減など3 本柱 〇信濃川の河川整備計画 国交省 2020年度中に変更へ 〇信濃川水系対策1200億円 遊水地候補 〇千曲川治水の遊水地 一つは長野・篠ノ井塩崎が候補と国と県を挙げての国策事業が伺えます。

  ところで、千曲川堤内の堆積した土砂の排出は、天文学的量であってとても今年の台風シーズンに向けて撤去されるものではなく、亦、千曲川の狭窄部である立ヶ花から古牧間は山あいを縫うように千曲川の将に名の通り、曲がりくねった流域での短期間で川幅を広げたり、川底を深堀することは不可能であると思料します。

  豊洲地域の住民の生命・財産を守るためには、「令和元年東日本台風」の被害を論拠にして、市長が英断を以て北相之島地籍に遊水地を設けること。これによって、小島町、相之島町、豊島町は浸水を免れることが可能と思料します。遊水地を設けるためには国費で北相之島町を買い上げて頂き、北相之島町の集団移住を実現すべきことを茲に言上いたします。

1.北相之島町の総面積
1) 戸建て住宅地部分の面積
@ 南北の距離 ≒365m A東西の距離 ≒210m
@ ×A= ≒76,650u(23,186坪)・・・イ)
2) 集合住宅地部分の面積
@ 南北の距離      A東西の距離 ≒190m
? 最短 143m
? 最長 290m
@ (? + ?)x A÷2= ≒41,135u(12,443坪)・・・ロ)

3)総面積【イ)+ロ)】= ≒117,785u(35,629坪)

  2.海抜の表示
1)北相之島の海抜と近隣の海抜
   北相之島町(郵便局) 333.4m  相之島町交差点  333.9m
   豊洲小学校  333.3m      豊島町(県道入口)336.5m
   新田町交差点 343.5m      長印市場  333.4m
長電旭ヶ丘駅 364.5m      北部体育館 364.6m

  2)千曲川沿線の海抜
   立ヶ花橋付近   324m     古牧橋付近 320m
   西大滝ダム付近  302m

  3.北相之島団地の地価
   全域、宅地の固定資産評価額に乗ずる倍率は1.1倍である。

  4.戸建て住宅地部分の面積≒76,650uが移転可能な候補地
  @ 北部体育館南側の農地がこの面積を賄える広さである。

  5.この提言を実現するための手法
@  須坂市は、国の「防災集団移住事業」を活用するための施策を北相之島住民と話合いを為し合意を得る。
A  住民の合意を得たならば、速やかに国に集団移転事業認可の申立をする。
B  1.1)の土地を遊水地として、現住宅地を、3.の価格で国に買収してもらい、現住建物は現存価格で併せて国が買い取りをする。
C  国は、北部体育館南側の農地を代替地として取得し宅地造成行う。
D  宅造された土地を、国は30年若しくは50年の定期借地として、買収に応じた地主に貸し出し、定期借地期間満了時に居住者に土地の払い下げをする。
E  戸建て居住者は、国の土地と建物の買い上げによって取得する金員で建物の建築費を賄う。
F  これが実現できれば、北相之島住民はこの須坂に住み続けることが叶い、千曲川の越水や機場の閉鎖等による内水氾濫の被害から恒久的に解放され平穏な生活を営むことが出来る。子どもたちも、小学校は旭ヶ丘小学校若しく豊洲小学校とし、中学校は相森中学校で学ぶことが出来る。

 【 資料追補 】令和2年4月15日
台風の前に住んでいた場所に「戻りたい・住み続けたい」希望者が圧倒的
〇去年の台風19号で千曲川の堤防が決壊して被害を受けた長野市の住民を
対象にNHKが調査結果の報道である。(NHK長野、4月13日記事を抜粋)
@ 台風の前に住んでいた場所に「戻りたい・住み続けたい」との回答75%
☆その理由について(複数回答)
A「自分や家族が所有する土地だから」85%
B「長年住んできた場所に愛着があるから」43%
C「地域の人たちとのつながりがあるから」34%
A 台風よりも前に住んでいた場所に、戻りたくない・住み続けたくない」との回答8%
☆その理由
A「戻るのは難しい・住み続けるのは難しい」が5%
T.「また水害が起きるかもしれないから」が90%
U.「経済的に自宅を再建することが難しいから」が32%


令和2年(2020年)3月31日