嗚呼 君や定年にて職を辞するに


思えば この世に同い年で生を受けて
幼き日々にはともに・・・
春は 野山を駆け巡り
夏は 連日プールで甲羅干しをし
秋は 野山を駆け回った
冬は 雪だるまをつくり 凧をあげ 竹馬に乗り 
年越しを待ちわびて
春につなぐ繰り返しであったではないか

君や定年を迎えるに・・・
天空に放たれた人生という大きな弧が
さながら地上に辿り着いたような
長い旅路と時の短さを知る
君に問う
階前の梧葉はすでに秋声かやと
君黙して語らず・・・

健やかなれやわが友よ
お互いに志を得て頑張ったではないか
人生の光陰富貴の多少を量るなかれ
それも生受けて負いたる宿命ならば
何の隔たりにあにならんや
こだわるのはよそう
人の価値になんぞ違いあるや
増してや幼馴染の君なれば
共に還暦を迎えたるを喜び
今生きるをかみしめようぞ

君や定年で職を辞するも・・・
我は 定年無き道を歩めば
おのが心の萎えしとき
おのが健康の瓦解せしときと思えば
Going My Way この道を歩まん・・・
 
我思う
定年とは・・・定年とは・・・
人生の句読点と思うべしと



2008/04/06 (日)