みすずかる 信濃の空の 蒼さかな   壽茶


佐藤壽三郎の議員活動報告詳報

ことぶき月報(No.168) 2012年9月号


終世書生気質:千曲のかなた をご覧下さい。



【須坂市議会9月定例会のまとめ 】

1.
【決算を認定し補正予算を可決しました】

1) 平成24年8月28日招集された、9月定例会は9月25日閉会しました。平成23年度須坂市一般会計並びに特別会計そして企業会計9件の歳入歳出決算認定につきましては、何れも原案のとおり認定されました。

2) 平成24年度須坂市一般会計補正予算第2号並びに特別会計、企業会計8件につきましては、何れも原案のとおり可決されました。

3) 一般会計補正予算の審議において、「教育委員会が進めている新給食センター候補地は、かって陸砂利採取地であったことが判明しました。教育委員会は更に詳細な地質調査をするべく、今議会に補正予算600万円を上程してきましたが、当初予算の枠内での地質調査において、候補地の地中より、タイヤ、廃木材、コンクリート片などが発見された事実を重く受け止めて、9月下旬に示される通常の地質調査の結果によっては、補正予算を使うことなく候補地の断念(補正予算の執行はしない。)をされたい。」とする予算決算特別委員会の総意として、付帯決議を予算決算特別委員長(委員長・佐藤壽三郎)から提出し、本会議において全員一致でこれを可決しました。


2.
【今議会において私が主張した須坂市の諸課題】


1.) グレーチングの取外し事案について。
顛末:本事案は、市民が安易に職務権限も無いにも拘らず、市の公共物を操作することによって、第三者に対して引き起こす事件については、刑事・民事の双方を視野に入れての法的措置が必要意です。市はこのような事案については、毅然たる対処をすることを市民に周知警告したことに大きな意義があったと感じています。

2). (おか)砂利採取地跡の怖さを知らない知識人
 私が主張した、市は本気で学校給食センター施設を陸砂利採取跡地に建築するつもりなのか?用地は外に探すべきものと考える案件に対する顛末について。

顛末:陸砂利採取跡地は用途によって異なりますが、重量のある公共建物には不適切な土地であると宅建取引業を営む私は経験上言い切れます。教育委員会は9月18日開かれた予算決算特別委員会総務文教分科会における、新須坂給食センターの建設についての審査で、「9月末の調査結果(当初予算で実施した調査結果)に基づき、専門家の意見を聞いて第一次の判断をし、その後の対応を検討する。ふさわしい候補地でないという判断となった場合、その時点で詳細な調査は行わない。従って予算の執行はない内容の文書を提出しました。

 そこで予算決算特別委員長として関係者と協議し、提出された文書の文中で「ふさわしい候補地でないという判断」箇所が、極めて抽象的で具体的でない文言であることから、この提出された文書の文言を担保する意味で、付帯決議を提出し議会として議決したものです。

3). 須坂市動物園の救世主誕生か!
 脱走を3回もしてのけたペンギンは強(したた)かです。このやんちゃペンギンはハッチ亡き後の須坂市動物園に、来園者を呼び戻す救世主のようにも思えます。柵に押込めるのではなく、竜ヶ池で自由に飼育できないものかと私は議会一般質問で唱えました。

顛末:池での飼育については、ペンギンは海水の雑菌には抵抗力があるが、淡水の雑菌に対する抵抗力はなく、胸にカビが生える疾病感染の事例もあるため、淡水の竜ヶ池では飼育できないとつれない回答でした。

 然し、竜ヶ池でどんなに悠々と錦鯉が泳いでも須坂に観光客は来てくれません。いたるところにある池で泳いでいるからです。ましてややんちゃなペンギンだから、脱走する痛快なペンギンに心ひかれるものではないのか。おとなしいペンギン(ありふれたペンギン)は、全国の動物園にごまんといるのであって人々は少しも興味が湧かない。わざわざ須坂くんだりまで時間とガソリンを燃やしてまで、ありふれたペンギンを観に来てくれるだろうか。動物園の措置は折角のチャンスを一過性の話題で終わらせてしまう結果となった。それではペンギンは厳冬でも水中に入れる特性があり、淡水の消毒も可能で、秋・冬・春と3シーズンは閉鎖される大谷町にあるサマーランドの流水プールではと発案しましたがアイデアは没。私と感覚が違うようであたら折角の救世主の芽を摘んでありふれたペンギンにしまったように思える。残念!



懲りない脱走犯やんちゃなペンギン“トット” (写真提供 須坂市動物園

4). 八幡公園閉鎖に関しては一日も早い再開を望みます。
 地域住民が永年親しんできた八幡公園が、8月10日に閉鎖されました。閉鎖原因は境内にある欅の枝下しに関わる見解の相違にあるように思えます。墨坂神社の社叢は市の天然記念物に指定されていますが、境内にある公園と遊具は子どもたちが大きくなるうえにおいて、極めて子どもが成長するうえにおいて、将に一時期の公園利用かも知れませんが、大人になる過程では極めて大有意義な遊び場であり遊具であります。最も思い出にのこる大切な時間の過しであります。何とかして双方の思いが通じ八幡公園の再開を願う思いで議会一般質問でとあげました。

顛末:市長は「八幡神社の社叢は須坂を代表する社叢であると認識されていて、その上にたって、「二項対立となっている現状を打破するためにも、子どもたちの安全な公園と、よりすばらしい社叢を今後も保つための話し合いの機会を待たせて頂きたいと思っております」との答弁でありました。市長の真摯な取り組みに一縷の望みを寄せたいと思います。


使用禁止された八幡公園の遊具

5). 富士通須坂工場のPCB問題 T
 当時は富士通信機製造株式会社須坂工場として、多くの下請或いは協力工場を傘下にし、市内に多数の企業が存在した富士通の企業城下町でした。私が通った須坂小学校の南校舎からは、北水社の煙突と富士通の煙突からもくもくとでる煙と、富士通の白壁に戦時中に塗られた墨跡の建物が連なる風景が今でも思い出されます。冬季間は富士通の屋根から落ちる雪が狭い路地を埋め尽くし、通行が極めて困難で危険でしたが、落下し盛り雪された尾根を歩くのが楽しかった思い出もあります。

 富士通は我が町須坂の最も誇りとする企業そのものであって、その思いは今でも聊かも変わりありません。
 PCBが扱われた昭和31年から39年当時、下請工場としてPCBの製品製造に携わった企業があると思われますが、或いは下請工場の敷地内にPCBが埋設されているかも知れないことを慮って、須坂市は把握してるかと一般質問で取り上げました。

顛末:「当時の下請け、協力工場について富士通須坂工場にお聞きしたところ、当時の履歴は無く、PCBの製品に携わった下請け企業については、把握できていないとのことであります。市でも下請業者のPCBに掛かる業務内容は、把握しておりません。」の答弁に、余りにも等閑で消極的な行政当局の姿勢に、市民のための行政ではないのかと憤りを覚え、「何ゆえに須坂市自ら調査する気はないのか」と詰め寄りましたが、担当部長は「その気はありません」と言い切るではありませんか。謡曲で習う「すゎ〜痴者よ!」の将に声を発したくなる言語道断な振る舞いであります。今後も揺るぐことなく須坂市の姿勢に発破をかけて参ります。

6). 富士通須坂工場PCB問題 U
@PCBについて、揚水による敷地外へとは、単に下水道へ排水することなのかの質問に、「そのとおりである」との回答でした。
APCB捨て場の遮水壁の対応については、コンクリートで底(遮水壁と一体化した桝にする)を設置すべきであると提唱しました。
B当時の富士通の下請け、或いは協力工場のリスト作成と、下請工場でのPCBの処理は無かったかの実態調査を行うべしと提唱しました。

顛末:@については質問のとおりです。
Aについては、遮水壁は横に漏れない発想であり、水は地下に浸透していくことが自然の摂理であれば、遮水壁は飽くまでも囲い機能であり、底を設けて桝にしなければPCBの拡散防止にならないと主張しましたが、どうも粘土質の所まで遮水壁を打ち込むようです。富士通の方針を只議会で説明する使者の役目をしている職員には判断力はないので、富士通に伝えることを指示しました。
B市は独自で下請工場を調査する気はないようである。須坂市民の健康を守る気概が欠如しているとしか思えないので、この点を改めるように申しいれました。一般質問のSTV中継を観ておられた市民の皆さんから、小職発言支持の声が寄せられています。現下の状況で議員の役割は、企業から提出されるデータや数値に対しては、市民の健康のために猜疑心を以って臨むことが大切と心得ております。




PCBが検出された富士通須坂工場

7). 総務部総務部・税務課関係
@ 業務電話を市民に貸出便宜を図ることの成果
A 褒めたい職員に「いいね!カード」の必要性を質しました。
B 滞納繰越額7億5900万円の法的保全措置等

顛末:@については、赤電話や青電話を見つけ出す方が難しい昨今、携帯電話を持てない人のためにも、タクシー等の呼び寄せ等の便宜は図って挙げることが相当と考えます。 
Aについては、職員のやる気を高めるためのものとの説明でありますが、申し出源の信憑性を勘案した場合に、聊か眉唾的要素が残る制度であると感じます。
Bについては、行政側に時効中断手続を十分理解していない節があります。時効期間は一律ではありませんので、先ず各々の時効期間をマニュアル化する。更に消滅時効にかからないために債権保全手続を専門家に依頼して行う。納税額等が巨額である場合は不動産の差押手続更に競売手続も止むをえないものと思います。納税できない以上の不動産を所持することは、所有者にとって寧ろ悲劇と思えます。税の公平負担からしても、税取り立ての消滅時効等によって、所有権が所持続けることは、あってはならない行為であり、決して許されるものではありません。

8). 道路河川課関係
@須坂市におけるグレーチング(側溝蓋)の窃盗事件の実態について。
A市道に私有地からの枝のはみ出しの枝打ちに関しての、承諾率、枝打ち
に応じる実行率、費用立替と求償案件について。
   
顛末:@について。窃盗の実態は3件で、状況からして明らかに窃盗と判断される場合は警察に被害届を出しているとのことである。
須坂市は市街化調整区域や未線引き区域でのグレーチングの窃盗事件が発生しているようだが、市民の財産である公共財産は市民も見守る必要がある。
Aについては、民法では相隣関係として規定があります。市道にはみだした樹木の枝打ちについて、景観や交通事故防止のために市が何らかの樹木に対する規制が出来ることの条例化を検討されるよう要望しました。このような事案を起因とする交通事故の発生だけは防ぎたいと願っております。

9). 健康づくり課関係
@PCBは発がん性があるとされているが、市民の死因がPCBによる発がんであることの特異な兆候等は見られるのか。
A市立相森中学校1年生を対象に行われた、定期予防接種の麻しん・風しん混合予防接種における間違い接種事案発生について。

顛末:@については須坂市として他の市町村と比較して特異な兆候としての捉えは無いとの答弁である。胸をなでおろしているのが素直な気持ちです。
Aについては、通常0.5mlを接種すべきところ、通常より少ない0.3m〜0.4mlを接種された生徒が、2人いる可能性があると言う報告である。私は、「ワクチンを少なめに注射器に2回行うことは、有資格者の看護師だったら気づく確率の方が高いのではないか」と質したが、その点を市は確認していないらしいが、事実行為として、ワクチンを入れた注射器は反応するので、その確認検査で無ワクチン注射の生徒はいないとのことである。市としては、物的証拠である注射器を確認していないで、一方的な当事者の経過説明を信用し、代弁に終始する姿勢は聊かの不信を払拭出来ないでいる。偏に、ワクチンを注射器に移し変える作業をした者の職務怠慢と指摘されても仕方の無い事案である。


3.
【今議会で示された政府等に意見書提出に対する私の賛否について】

1) MV22オスプレイの低空飛行訓練中止を求める 意見書の提出 ⇒賛成
2) 須高地域への特別支援学校高等部設置を求める 意見書の提出 ⇒賛成
3) 新たな教職員定数改善計画の着実な推進と教育予算の増額を求める意見書の提出 ⇒賛成
4) 地球温暖化対策に関する「地方財源を確保・補充する仕組みの構築を求める意見書の提出 ⇒賛成


4.
【佐藤壽三郎の議会外議員活動】

(1) 陳情等に基づく現地調査
@ 9月9日(日)夕方、八町地籍の悪臭に関して住民より苦情の申し出があり、生活環境課課長に取次し、課長も休日にも拘わらず現場確認をされました。小職も悪臭の実態を掌握するために、八町、明徳町、野辺地積周辺を巡回しましたところ、悪臭がひどく私自身も嗚咽してしまいました。この事実経過を福祉環境委員会の調査研究で報告しました。


5. 【佐藤壽三郎の自主研究】

    新エネルギー施策の抱える課題における一考察

    本文は、こちらです。


6.
【小・中学校・教育委員会関係】

 新教育委員会委員の任命について、議会は神戸要子氏(北原町・58歳、須坂高校卒)を同意しました。

7. 【 お知らせ 】
 
◎第8回4会派合同議会報告会開催のご案内◎


 4会派が自主的に行っております定例会閉会毎に行う議会報告会です。4会派の議員がどこに疑問を持ち、この疑問の解決のために、どの様な手法や手続きを行ったか。そのことが市民益につながるのか等をご報告申し上げるために企画している報告会です。どうかご参加をくださいまして、市政に対するご意見を発言してください。心よりご来場をお待ちしております。

 友人・知人・ご家族の皆様のご来場をお待ちしております。

開催日 :10月5日 午後6時から
会  場 :シルキー3階(須坂駅前)
 ※ご来場の際は長電パーキングをご利用ください。(駐車無料券が出ます)
内 容 :1) 第1部 9月定例会のご報告
@ H23年度の一般会計外8会計の総括を行います。
A 今議会で審査された補正予算の焦点についてご説明します。
B 上程された請願についての争点をご説明します。


2) 第2部 23年度予算執行に対する事業評価を行います。
@ 行政改革推進事業外2件
A わざわざ店等開設支援事業外2件
B 不法投棄対策の強化事業外2件


3) 第3部 講演

     演題:教育委員の任期を終えて
         講師:前須坂市教育委員会委員
              湯本 由美  氏


4) その他


11. 【北信濃鏡】
9/1 会報編集・印刷、松代出向 /2会報印刷・会報町内版配布、会報FAX版配信、メルマガ配信 /3会報町内版配布、八幡公園、市動物園検証、須坂温泉懇談 /4一般質問登壇 /5一般質問2日目、メルマガ配信 /6一般質問最終日、地方事務所出向 /7会派学習会、議員研修会 /10会派学習会、記者会見、市民相談 /11予算決算特別委員会・福祉環境分科会 /12福祉環境委員会 /13経済建設分科会 /14経済建設委員会 /17町内敬老祝賀会 /18総務文教分科会 /19総務文教委員会 /20会派間意見調整会議、市民相談 /21予算決算特別委員会、メルマガ配信 /22行政視察報告会、メルマガ配信 /24 9月議会整理 /25議会運営委員会、全員協議会、本会議(閉会)、福祉環境委員会、4会派合同会議、メルマガ配信 /26 9月議会諸類整理、メルマガ配信 /27現場立会い、会報編集 /28 会報編集、議員研修会、4会派事業評価作業、福祉環委員会懇談会 /29会報編集・印刷、会報FAX版配信、会報町内版配布 /30URLに会報搭載、会報メルマガ版配信。


今月号は佐藤壽三郎メールマガジンVol.447 〜Vol.449 をまとめたものです。
平成24年9月30日

編集:発行人 須坂市議会議員(新自由クラブ)佐 藤 寿三郎
須坂市墨坂南1丁目(境沢町)