地方議会は、議員の忌避制度を導入すべきだ  

會  報  こ  と  ぶ  き   速 報 版 
            
( 6)改訂2版 1999年9月號外

(佐藤壽三郎市議会議員活動・後援会報告)  

【緊急報告 】 
 経  文  委    須  坂  温  泉への 増 資 可 決

 1 3日 1 7時半過ぎ 、3億5 ,000万円の負債を抱える第3セクター「須坂温泉株式会社」 (所在須坂市大字日滝 5 4 1 4番地 、資本金 9 、 5 0 0万円 )に 、須坂市が 4 , 0 0 0万円の増資をするや否やを審理するための経済文教委員会が開催されました。


 晩飯も抜きにして延々に審議がなされましたが 、結果的には委員 5人のうち賛成 3人 、反対 2人で可決されました 。大変後味の悪い表決であり 、須坂市は須坂温泉の尻拭いを今後永遠にしなければならない選択をしたと言えます。


 ここに須坂市の公益を無視し 、市民の税金を投入するに何の躊躇を示さない賛成議員は何か 。審議に際しさほどの資料も整えず議場で堂々と発言をする。血縁・地縁のしがらみのなかで保身の論理の繰り返しをする。これは馴れ合いの政治であり、神聖なる議会の場を愚弄する何物でもなく、とても議会人とは言えない。


 今日の委員会は、後年須坂温泉が株式会社から合資会社に組織替えしたと言われる記念すべき日となりました。


 小職は出馬に当たって、「市長とは主張において是々非々で対処する」と公言して議員になった以上  、馴れ合い政治は許さないと糾弾しても、しかし、しかし・・・  数にはかなわない。


【小職が、本委員会で理事者に対して為した質問要旨】

Q.経済部長は、株式会社の概念をどのように定義されますか?株式会社とは@株式とA社員の有限責任が株式の基本的特徴であり、有限責任は、株主は会社に対して、その有する株式の引き受け価格を限度とする、有限の出資義務を負うだけで、会社債権者に対して、直接の責任をおわないと言うことですね? 
A.そのように理解しています。

Q.  ところで、平成11年3月議会において卯之原議員の一般質問の第3セクターについて、市長は須坂温泉の現在の状況を述べられています。
 昨年6月の社長交代、人事改革、施設内部の模様替え、接客サービス、料理メニュウ等です。さらに建物、あるいは、施設の老朽化が進み、お客さんの要望に十分答えられない状況にあり、本日(13日)視察をしました南館の客室、トイレ、貯湯施設、機械施設の更新改善の必要性を述べられました。
 さらに須坂  温泉の株主の件に触れられ、一株株主の権利を守り、市民に迷惑をかけないようにするにも市としてまた議会をして関与する必要性を訴え、そのためには、地方自治法の規定による市長の調査権限や措置要求、事業計画、予算決算等の議会の報告について資本金の2分の1以上の出資が必要と訴えられました。
 そして『市の株式の保有率が高まれば、会社に対する市の影響力を高めることができそのことにより、さらに会社の対外的な信用力にも好影響を与える』と述べられておりますが、これは須坂温泉の債権者にとって、市は債務の無限責任をしてくれるのかな?という、極めて心強い発言であります。
 まさに『市の株式の保有率が高まれば、会社に対する市の影響力を高めることができそのことにより、さらに会社の対外的な信用力にも好影響を与える』このことは、先程経済部長にお聞きした商法に規定される株式有限責任の原則を逸脱するものではありませんか?
A.そのようには思いません。

  自治省から出された、5月20日付第3セクター運営指針の概要を教えてください。   
A.存じません。

Q.  自治省は、5月20日第3セクター運営指針通知で、各自治体に赤字の累積で経営が悪化している第3セクターについては、自治体は経営状況を定期的に点検・評価して経営改善に努めるよ要請されましたが、この指針の概要は、第3セクターは社会的便益が広く地域にもたらされる事業に限る。地方公共団体が経営に関し、主導的立場を確保する。その他にもいろいろありますが、大切なことは地方公共団体の有限責任を対外的にも明確にしなさいということですが、経済部長にお尋ねします。
 あなたは第三セクター「日韓高速船株式会社」の補助金返還住民訴訟事件をご存じですか? 
A.存じません。

Q.  これは、山口県下関市で経営が破綻した第3セクターに市の補助金を負担したのは地方自治法の違法な公金支出に当たるとして、住民訴訟が起こされ判決では補助金の支出の公益性が否定され、前市長の過失を認め全額返還を命じた事件でありますが、老婆心ながら地方公共団体の有限責任を対外的にも明確に示しなさいとする自治省の指針と合わせ、早急に行政当局で判決文を入手され、検討を加えられますことを要望します。

     ☆お断り  即日速報につき誤字・脱字をご容赦ください。14日午前零時10分記

※信濃毎日新聞は15日の朝刊に、須坂市議会の委員会において須坂温泉増資問題が、延々4時間にわたって審議されたことや、小職が行政当局に質した上記質問要旨の内容が重大だと報じております。



 《須坂温泉増資問題についてのご意見をお寄せください。》
発行日・配信日:平成11年9月15日
発行人 市議会議員佐藤壽三郎  発行責任者 竹村徹志
〒3820098 須坂市墨坂南一丁目6番23号